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<暴力団観戦>維持員席販売常態化 案内所「1席40万円」(毎日新聞)

 大相撲名古屋場所の「維持員席」で暴力団幹部が観戦していた問題で、日本相撲協会は27日、入場整理券の手配にかかわった2親方に「部屋一門預かり」などの厳しい処分を下した。問題の背景には、伝統文化を守るための「維持費」を協会に納めた後援者の席である維持員席が売買の対象とされていたことがある。名古屋場所で、親方らのルートとは別ルートで暴力団員に渡った入場券を売買していた相撲案内所の経営者は、毎日新聞の取材に「維持員席を買い上げることは以前からあった」と常態化した売買の実態を証言した。【村社拓信】

 維持員席は「砂かぶり」と呼ばれる溜席(たまりせき)の中でも最前列の席。名古屋など地方場所の場合で、協会に6年で維持費130万円を寄付するなどし、理事会で承認された「維持員」に割り当てられ、本来、売買対象ではない。

 維持費は年分割で納めるが、6年ごとの更新前に維持員を辞める人・団体がある。名古屋場所で座席管理などを請け負う名古屋市の相撲案内所は、こうした人・団体に割り当てられた維持員席の入場券を買い上げ、1席約40万円(15日間通し)で販売していたという。

 同案内所の経営者の男性は09年11月、愛知県警から任意で事情聴取され、自分が券をさばいた維持員席に暴力団員が座っていたことを知った。男性は「古くから付き合いのあるお客さんに頼まれた。暴力団に渡っていたのは分からなかった」と話す。男性の案内所から、2階級降格と部屋一門預かりの処分を受けた木瀬親方(元前頭肥後ノ海)や、けん責処分を受けた清見潟親方(元前頭大竜川)ら協会関係者に渡したことはないという。

 男性によると、協会、案内所ともに入場の際に維持員証を確認しておらず、入場券だけを見て席に案内しているため維持員以外が座っていても分からないという。男性は「管理している溜席を含め1日約100人の客が幕内取組の時間に集中する。一人ずつ確認することは難しい」と明かす。

 名古屋場所の溜席は約550で、このうち維持員席は最前列から4〜5列目の300。名古屋では現在五つの案内所が「名古屋相撲案内所組合」を結成して運営。東京、大阪、福岡にも案内所がある。

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